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目白キャンパス内の落ち葉に含まれる放射性セシウムの測定結果

2011/12/20

 

※理学部化学科・村松康行教授による放射性セシウム測定結果とコメントです
 
 
目白キャンパス内の落ち葉に含まれる放射性セシウム
                                                                       Bq=ベクレル
 
 落ち葉が放射性セシウムで汚染されているのではないかとの心配する声が院内から聞かれました。また、公園の落ち葉などの放射能について報道機関からの問い合わせもありました。そこで、目白キャンパス内の落ち葉を測定しました。
 
 測定には以下の2つの方法を用いました。
(1)サーベイメータを用いた線量率測定(μSv/h)
 場所は北1号館の北側、イチョウの木の下。イチョウの落ち葉を掃いて30〜40 cmに積み上げその上から測定しました。また、比較のため、葉を掃いて除いた地面の上も測りました。
 高さは地上50 cm;測定器はAloka TCS-172(校正済の機器を使用)
 ・イチョウの葉を積み上げた上を測定: 0.08 μSv/h
 ・イチョウの葉を掃いた地面の上を測定:0.08 μSv/h
 これらの測定結果から、落ち葉が多くあるからといって、サーベイメータでの測定では違いは見られませんでした。また、その他の場所でも、落ち葉が多い木の下などを選んで測定しても特に周りよりは高い空間線量率は見られませんでした。
 
(2)ゲルマニウム半導体検出装置を用いた放射能濃度の精密測定(Bq/kg)       
 目白キャンパス内に多い樹木から、イチョウ、ケヤキ、桜の落ち葉を選びました。それらを集め、実験室で測定容器に詰め、ゲルマニウム半導体検出装置を用い放射能濃度の精密測定を行いました。結果は以下の通りです。
          セシウム134  セシウム137
・イチョウの落ち葉  22 Bq/kg       30 Bq/kg
・ケヤキの落ち葉   35 Bq/kg       37 Bq/kg
・桜の落ち葉     117 Bq/kg      133 Bq/kg
 
(測定器はCambera社製Ge半導体測定器と波高分析装置を用いました。なお、測定時の係数誤差(1σ)は5〜10%程度)
 
 測定結果を見ると、少ない量ですが、放射性セシウムがどの落ち葉においても検出されています。原発事故により放出された放射性物質は遠くまで飛来しているので、検出感度が良い測定法で測ると検出されます。落ち葉は水分がかなり蒸発しているので、生の葉よりも相対的に放射性セシウムの濃度が高いです。落ち葉を食べる人はいないと思いますが、例えば食品の暫定規制値は500Bq/kgですので、これらの値はそれよりも充分低いです。また、もしも焚き火などをして一部が飛散したとしても、放射性セシウム濃度はさらに希釈されていますので問題があるレベルではありません。
 因みに、植物に多く含まれるカリウムには天然の放射性カリウム40が0.012%含まれています。木の葉にも乾燥重量で見るとカリウム40の濃度は通常500Bq/kg程度かそれ以上ありますので、今回測定された放射性セシウムよりも天然放射性物質の方が高い値です。
 また、(1)で測定した空間線量率からみても落ち葉のあるところで有意に高い値は見られていません。これらの結果から、この程度のレベルであれば落ち葉があるからと言って放射線による健康影響の心配はありません。
                  (測定:理学部村松研究室、2011年12月)

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