学習院女子大学の学習院大学への統合について

この度、学校法人 学習院(院長:耀英一)は、同法人内の学習院女子大学国際文化交流学部(学長:大桃敏行)を学習院大学(学長:荒川一郎)の学部として、最短で令和8(2026)年4月に統合することを計画し、設置認可に向けて準備を進めていくことを決定いたしました。
詳細については、文部科学省に相談の上、決定次第、発表申し上げます。
※設置構想中であり、今後、内容が変更になる可能性があります。



<統合の理念>

 

学習院の起源は、幕末の京都に設けられた公家の教育機関にあります。明治2(1869)年、版籍奉還が行われ、大名や公家たちは華族と称することになり、明治10(1877)年に華族学校が創設され校名が学習院と定められました。その後、宮内省管轄の官立学校となり、戦後は私立学校として再興するという稀有な変遷をたどりました。学習院は明治10(1877)年を創立の年として、令和9(2027)年に創立150周年を迎えます。さらに、100年、200年先を見据え、学習院は立ち止まることなく教育研究を深化させ、未来の社会を創造する人材を育てて参ります。

 

学習院大学の開学は、昭和24(1949)年。当時の学習院長で初代学長であった安倍能成は開学にあたり、「設立趣意書」の中で、大学の特色として「国際的知識の養成、外国語の練熟と共に世界と国内との生きた現実の理解、さらに進んで文化国家としての日本の遠大な理想たる東西文化の融合」を挙げていました。これは、戦前の旧制学習院の時代から継承され、現在の学習院全体の教育理念とも共通するものです。

 

学習院女子大学は、学習院大学短期大学部として昭和25(1950)年に開設され、昭和28(1953)年に学習院女子短期大学に改称、平成10(1998)年に4年制の女子大学に改組しました。国際文化交流学部を擁し、上記の新制学習院大学の特色とも通ずる点があります。学習院の両大学は、共通点を持ちながらも、時代の変化のなかで姿を変え、現在の構成に至っています。

 

ここ数年、新型コロナウイルス感染症の流行や国際情勢の変化が生活全般に影響を与え、より一層の男女共同参画が求められるなか、学校教育を取り巻く社会環境も速いスピードで変化しています。こうした変化は様々な制限や負の作用をもたらす一方、多くの機会を生み出す時機ととらえることができます。学習院の両大学は、歩みを止めず教育研究を進めたことで、より魅力的なカリキュラムを作り、高度な研究成果を上げることができました。

 

こうしたなか、創立150周年の節目に、伝統に革新を加え未来へ向けてより深化し発展するための第一歩として、このたび、学習院女子大学を学習院大学に統合することを決定いたしました。

 

令和9(2027)年度までの中期計画である【学習院VISION150】に掲げる「学習院アイデンティティの涵養と発信によるブランドの向上」に繋げるよう、新しい学習院大学は、改めて原点に立ち返るとともに、学習院女子大学で培ってきた国際文化交流学部における教育の経験とその成果を統合し、既存の5学部との分野横断型の学際的な教育活動において相乗効果を上げることを目指します。

 

また、研究活動においては、令和4年度科学研究費助成事業の新規課題採択率が2年連続で私立大学第1位である学習院大学に、従来にはなかった女子大学の研究分野が加わることにより、一層充実した研究力を保有することとなります。

 

これにより、今後益々の発展を目指すため、開学時から掲げている国際的な視野の広さを養う教育研究を質・量ともに充実させ、様々な分野でグローバルに活躍できる人材の育成・輩出を行い、世界の大学と伍する総合大学として、学習院は新たな一歩を踏み出します。

 

学習院長 耀 英一
 

 

以上

 

【本件に関するお問い合わせ先】
学校法人学習院 総合企画部広報課
03-5992-1008

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