2011/06/08
院内各学校からの要請により、本院大学理学部化学科・村松康行教授が、学習院の3キャンパスの放射線量を測定した結果は下記のとおりです。今後も状況により随時ご報告する予定です。
※ 単位は µSv/h、1時間当たりのマイクロシーベルトです。
【目白キャンパス】
◆幼稚園 (2011.5.23測定)
園庭:0.07~0.10 µSv/h
幼稚園畑、野菜プランター、砂場: 0.06~0.11 µSv/h
園舎教室前廊下、玄関ホール: 0.04~0.05 µSv/h
◆高・中等科
グラウンド(人工芝):約0.12 µSv/h
野球場:0.08~0.10 µSv/h
◆大学:
北グラウンド(人工芝):0.10~0.12 µSv/h
テニスコート:0.08~0.10 µSv/h
血洗の池周辺:0.05~0.09 µSv/h
建物内(南7、西1、西2、西5、中央):0.03~0.05 µSv/h
【戸山キャンパス】
◆女子大学、女子中・高等科 (2011.5.28測定)
グラウンド:0.07~0.10 µSv/h
バレーコート、テニスコート:0.09~0.12 µSv/h
バレーコート横の林:0.07~0.10 µSv/h
【四谷キャンパス】
◆初等科 (2011.5.26測定)
校庭:0.09~0.12 µSv/h
森・花壇:0.07~0.09 µSv/h
<村松教授のお話>
福島第一原発の事故により飛散した放射性物質が多少なりとも首都圏にまで来ていることで、身の回りの放射線量が高いのではないかと心配している人が多くいるとの報道がなされており、私のところにも報道機関や個人の人より多くの問い合わせが来ています。
今回の院内の測定結果は、場所によって多少差があるものの、屋外ではおおむね 0.07~0.12 µSv/h程度で、この値は、事故前に比べ少し高めにはなっていますが、自然放射線のばらつきの範囲に入るもので、健康には全く問題はありません。
(なお、測定には、当研究室の大野助教および学生が協力してくれました。)
測定値に幅があるのは、場所による変動と測定器の安定性によるものであり、この程度であれば通常です。雨が流れ込むグラウンド脇や雨樋の下などでは、雨に含まれていた放射性セシウムの吸着量が多少多いので、上記の値よりも少し高目の値が出ることもあります。
因みに、福島市や郡山市では、1µSv/hを越える値です。また、文科省が定めた、校庭で遊ばないようにとする値は3.8µSv/hです。
これらの値と比べると、現在のところ東京の値は全く問題ありません。